Exhibition 展覧会情報
Room #202
宇平剛史「Delicate Matters」
2020年11月10日 〜2020年11月29日
13:00〜19:00 月曜休み
Overview
この度The Whiteでは、宇平剛史による個展「Delicate Matters」を開催いたします。
宇平剛史(うひら・ごうし)は、大学を卒業後の2011年より、グラフィックデザイナーとして活動をはじめました。これまで美術の領域でも積極的に実践をかさね、さまざまなアーティストブックや人文書などの装幀を手がけています。
2018年頃からは、デザインの仕事と並行しながら、自らアートワークの制作にも着手し、2019年に人間の皮膚を被写体とした連作《Skin》を発表しました。《Skin》では、多様な肌理をもった人間の皮膚が、高解像度で接写され、グレースケールの繊細な階調によって提示されます。
宇平にとって何かを制作するという行為は、「現前する世界を繊細にまなざし、その未知さや神秘さの襞(ひだ)へとわけいる過程で、なにかに気づくこと」だと言います。同時に、紙や印刷といった物質へのフェティシズム的な感覚をもち、それらとの精緻な関わりのなかで作品を構築します。
また、美学者の星野太氏が寄せた《Skin》についての文章「愛の設計」でも述べられているように、「もともとそこに存在する無限の肌理を、ただそれとして見せる」という姿勢が、宇平のアートワークにも装幀の仕事にも通底し、両者の実践は地続きにあると言えます。
今回宇平は、黒人差別の問題(Black Lives Matter)について、「これまでどこか自分とは距離のある感覚があったが、無関心や無知は問題への加担につながり、そうした意識にこそ怖さが潜んでいるのではないか」という内省から、本展示を黒人の肌を被写体とした作品で構成し、黒人差別の問題と真摯にかかわる時間と位置づけています。
協力=Rondade
[同時開催]
フェア「宇平剛史の装幀:呼吸する書物|Breathing Books」
会場=NADiff a/p/a/r/t(150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-4)
会期=2020年10月23日(金)–11月23日(月・祝)(平日の月火水は休業)営業時間=13:00–19:00(* 一部書籍は展示のみとなります)
Website: http://www.nadiff.com/?p=21164
Biography
宇平剛史 (うひら・ごうし) は、東京を拠点に活動するアーティスト、デザイナー。1988年、福岡県福岡市生まれ。東京都立大学 (旧首都大学東京) システムデザイン学部卒。2019年、作品集『Skin (Folio Edition)』(Self-published) を上梓。2020年、3331 Art Fairに参加し、小池一子賞を受賞。装幀を手がけた主な書籍に、沢山遼『絵画の力学』(書肆侃侃房、2020年)、荒川徹『ドナルド・ジャッド』(水声社、2019年)、横田大輔『Vertigo』(Newfave、2014年) などがある。
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