Exhibition 展覧会情報
伊丹 豪「photocopy」
2018年02月13日 〜2018年03月03日
13:00〜19:00 日・月曜 休み
Events
トークショー & レセプション
「展示と写真集における写真の見え方/見せ方についての作家の意識」
金村修(写真家)x 伊丹豪(写真家)x 澤田育久(写真家 The White主宰)
日時:2月16日(金)19:00〜20:30 レセプション終了予定 21:30
料金:¥1,500 / 1ドリンク付き
定員:20名(要予約 mail@sawadaikuhisa.com)
※トークショーのあとにサイン会及びレセプションも行います。
※当日は参加作家の書籍などの物販も行います。
Statement
[ photocopy 展示 ]
先頃出版しました'photocopy'という本は構造上1枚ずつでしか写真が見られない本です。
自分の写真に関わるプロセス上、撮るときも、モニタで見るときも、基本的に1枚だけを見ています。
その基本的な体感からくる写真への姿勢を、また、何の疑いもなく本をめくること、見たような気になることへの批評として、編集者、デザイナーと共同し、我々からの問いかけとして制作しました。
この展示では、その本の構造を逆手にとり、逆のアプローチで空間構成を試みます。
'写真を見る'という素朴な言葉の中に含まれる種々の要素を検証し、本というメディウムを媒介にして、写真を撮ること、見ることへと考えを巡らせることが出来たらと思います。
Biography
1976年生まれ、徳島県出身。第27回写真の会賞受賞。写真集に『study』、『this year's model』、『photocopy』(RONDADE) など。近作の『photocopy』は、写真家、編集者、デザイナーの間の打ち合わせをトークセッションの形で公開するという、出版モデルとしてはかつてない試みで制作が進められた。
https://www.goitami.jp/
Information
写真集情報
go itami / photocopy
number of pages: 132
number of pictures:68
type of printing: offset
format: hardcover
size: 265x 370 mm
edition : 1000
design: shin akiyama + atushi kurosaki /edition.nord
本の構成を考える中で写真を見る順番やページの構成から生まれる ストーリ性をなるべく作家の意図の範疇を超えていくとは。
イメージの束の中のただの一枚であるという意識を強めるための本 とはどのようなものだろう。
今回、一冊一冊写真のすべての順番を変えることを選択しました( どれ一つ同じ写真の構成をしないというルールになり全てが表紙を除いて違う本になるとうこと)。
これはつまり一冊ごとの写真の構成がバラバラになり全てのコピーされ提示される本のイメージが見る側に与える印象が変化する可能性が生まれる。
通常の写真集のようにデザインによって誘導される感触や作家の見 いだす意図をなるべく放棄する事で生まれ、 可視化される可能性に賭けてみたのです。
この本のために選ばれた写真が、見る側に届く際に制作側の意図をはるかに超えるかもしれないと考えたからです。
一枚の写真の中に押し込められたイメージが作家の提示したいこと のすべててあり、結果、 目の前に積み上げられたイメージの束にすぎないということを本という構造を使って見出だすこと自体が、作家伊丹豪の写真を写す態度と共鳴してると私たちは考えました。丹念に一枚一枚見るという行為を単純にした結果出来上がった束が、photocopyという写真集です。