Exhibition 展覧会情報
企画展
タカザワ ケンジ「CARDBOARD CITY」
2015年01月06日 〜2015年01月17日
13:00〜19:00 日・月曜 休み
Events
レクチャー
タイトル:移動する窓からの眺め
内容:ロバート・フランク、ポール・フスコ、高梨豊、荒木経惟ら、列車やクルマの窓越しに撮影した名作写真について検討する。
日時:2015年1月10日(土)19:00~20:30
受講料:1,000円
定員:20名
要予約:mail@sawadaikuhisa.com
Statement
2014年の晩夏、私はある街へ行った。
その街では、決められた場所を歩くことしかできず、バスの窓越しに見たものがほとんどだった。
写真は三次元を二次元に変換する装置である。
したがって、写真になったときに、現実とのズレが生じる。
「書き割り効果 cardboard effect」はその一つで、写真になったときに立体感が失われた状態のことだ。
本来、「書き割り効果」とは写真が現実を再現しえないという弱点である。しかし、その弱点を逆手にとってグラフィカルなイメージを洗練させたのが、写真のモダニズトたちだった。
そしていま、生まれたときから写真や映像を見て育っている私たちにとって、現実を見ても立体感を失っているように感じることがある。「写真のようだ」と感じた経験は誰しもあるだろう。
しかし、その「写真のような」風景が巨大な街一つ分だったらどうだろう?
私にとって窓越しに見たこの街は、「書き割りの街」だった。